「…いいの」 胡桃は目に涙をためて、微笑んだ。 「…誰も悪くない。 私をいじめた人も、真千ちゃんも。 誰も悪くない」 不覚にも、胡桃にときめいてしまった。 俺達には半年前の出来事でも、胡桃にとってはついさっきの事だ。 辛いのを堪えているのは隠せていない。 「…ごめん」 そんな胡桃を見てか、さらに傷ついたように謝る左部さん。 「…じゃあ─」 ニヤリと不敵に微笑み胡桃は言葉を続けた。 「…望むなら私とずっと友達。 罪滅ぼしとかじゃなくてね」