─── ── ─ あの時、胡桃が倒れてから1ヶ月がたった。 あれ以来俺は胡桃をさん付けで呼んだことはない。 さん付けをすると、距離を感じてしまうから。 胡桃が倒れた日に俺は気がついたんだ。 知らない間に胡桃を好きになっていた…と。 いや、気がついていたのかな。 俺が鈍感だったんだ。 胡桃は、まだ目を覚まさない。 医者に聞いても分からない。 起きることを望んでいないのかもしれない。 駄目だな。 …俺の性格上、何事も-(マイナス)方向に考えてしまう。