王子の魂 ―ワタシの想い―

男が部屋にいるなんて、お母さんが見たらどんな反応するだろう?
しかも、それがリュウだなんて!!

予想もできない・・・!

私はとりあえず、リュウをどこかに隠すことにした。

「リュウ!隠れて!!」

私は隠れられそうなところを探した。
しかし、私の部屋は物が少なく隠れられそうなところなんて無かった。

リュウはおどおどと私の部屋をぐるぐる回った。

「何かあったの?それとも・・・」

私の思いも無念に、お母さんは部屋のドアを開けてしまった。

「あの、これは・・・、違うの・・・!」

私は必死でリュウを見ないようにお母さんの前をウロウロした。

でも、ヤバイ。
絶対に見えてしまっている・・・!


しかし、お母さんは意外な反応をした。

「全く、またリュウとかなんとかで騒いでるの?静かにしなさいよね、まったく。」
「え?お母さん?」

お母さんはそれだけ言うと部屋を出て行った。

「あ、あれ?」

もしかして奇跡的に見えてなかった?
いや、そんなはずない・・・。


私がキョトンとしているとリュウが呟いた。

「やっぱりな~・・・。」