「ナギ? 箱の枚数見てよ。

あれ・・。」



部屋にはさっきとオンナジ、

畳む途中の服、

なぜか転がってる

彼女のスリッパ・・。



「ナギ・・?

おい、ナギ・・・!」


「なに、どうしたよ?」



二つしかない部屋、

ベランダ、バストイレ、押入れ、

何処にも居ない。

彼女の靴は残っているのに。



「何処にもいねえよ・・!」


彼は後悔しながら

部屋を飛び出した。


(鍵を閉めさすんだった・・!)


「ゴオ君・・!?」

「駐車場・・!」


エレベーターを

待ってる場合じゃない、

神足は迷わず

階段を選んで下りた。


やっぱりだ。あの白い車・・!

後部シート、奥の方へと

白いスカートの女を

入れようとしてる男がいた。


あれはナギの白衣。

そして思わず叫んでいた、



「ナギッ!!」