時々来る痛みに顔を歪めつつも

少し早い昼食を取った。

食べ終わった頃には母も到着。



「まだ、大丈夫だから。」



そう云われてるのは何故か俺。

フツー、それはナギに云うだろ。


そして夕方が近づくにつれ、

彼女の陣痛は痛みを増した様だ。



「ちょっと立って、動こう。」



こ、こんなに痛がってるのに?


俺は痛がるナギと時計を交互に

そう云う母を訝しげに見ていた。


痛みの間隔が20分位になった頃、

とうとう彼女の顔色が変リ出す。



「~・・・・。」



もう疲れて言葉にもなってない。

頼む、見てられない。



「こんな風に腰動かして!こう!

大丈夫、信じて着いて来て!」



それってブートキャンプ・・?

さてはアンタ今、実践中か?



「・・・あっ。」

「きた! ヨシ、タクシー!」



彼女を隠すかにバスタオルを

ばっと広げタクシーを呼ばせた。


俺が狼狽してる間に母は準備を

整え、タクシーが着いた途端、

即、病院に行く様に指示した。


着いた時にはまたその間隔も

更に縮まって、ナギはかなり

苦しんで汗をだくだくかいてた。



「んんっ・・!」