これは・・

屋上のコンクリートの蜃気楼?


それとも・・


あたしの弱った気持ちが見せた

幻・・?


なら、仕上がったこの曲は?



夢か現実か、


宙に浮いたみたいな気持ち・・。


観客に混じって学生達がなぜか

オンオン泣いて、揃いも揃って

親指を立ててるのは何で・・?



夢の中を歩いてる様なあたしは

ゆっくりとステージ正面に来た。



音を奏で、歌っている張本人を

暫く、ただ呆然になりながら

涙腺が弱っていくのを押さえら

れずに、眼球の周りを熱くした。


少しも変わらず、愛しむかに

ギターを抱え、優しく語る様に

弾き、歌う、神足の姿があった。


これ以上、愛して砕け散るのが

恐いと逃げ出したあたしの前に。


こうしている今も、

夢なら早く醒めてと

思うのは・・なんでやのん?



がっかりしたくないから・・?