Quiet man

「・・ああ、昼間なぁ。

お父さんの知り合いやって、

誰か来はったらしいで。」



親しい住職さんがそう云った。

遠い親戚でもおったんかな・・。


父母は駆け落ちして来たから、

親戚付き合いないと思ってた。



「どんな人でした?」

「いやー・・ワシは見てない。」


首を振る住職、

まあ・・お線香わざわざあげに

来てくれる位やから・・。

お父ちゃんの友達かもしれへんし?







「・・ふう。」


いろんな事がありーの、

あたしはマンションに帰って来て、

やっとほっとする。



明日は憎たらしい患者も看護婦

も少し減る。おまけに納涼大会。


近くの大学生が中心となって

金魚すくいやヨーヨー釣りの

出店をやってくれたり、

手品師が来たり、

盆踊りの歌手が来たり。




あの子供達の楽しそうな顔が

見れたらそれでいい・・。






________ そして翌日。


待ちに待った納涼大会。

あたしと院長の息子は実行委員、

朝からハードスケジュール。



「・・階段側に? 」


「そう、電話があったらしい。」


「本格的やったりして。」


「かもなー。」



手品師の要望はたまにあるん

やて。階段側を背にステージ

組めってさ。

今回も

仕掛けとかあるからやろーな。



「ふぇっ・・くしゃん!!」

「色気あらへんなあ・・。」


「ビール飲んだら眠たなって

机にフッ潰したまま寝てん。」


「夜勤代わり過ぎや。

婦長も見て見ぬフリかいな。」



会場の屋上の飾付けしながら

院長の息子がブツブツ云う。



「あっ、あかんで!

今、文句言うたろかとか

思ったんちゃうん!?」



こう云う時はタメ口になる。

だって一応トモダチやし。




「小野原さん、人良すぎるねん。

聞いてるこっちが腹立つわ。」


「そんな事・・ないよ。」