「ヨウちゃん、ちょっとだけ」

「オッケ。」



彼がそう云うと、

ヨウジロウは席を外した。



「込入った話はまた明日にでも」


「___ 今直ぐでないとダメだ。

もう・・、指輪は必要ない?」




彼は待つのが嫌いだし、

"喧嘩は次の日に持ち越さない"

主義なのだ。それは解ってる。



「・・今日な、電話掛けた時さ、

珍しく・・凄く、傷付いたわ。」



"待ってなくていい"って云うた。

あれは出て行けって云われてる

のとオンナジやった・・。



「結婚してから、また・・、

そんな想いはしたくないねん。」



信じられへん様になったら、

もうおしまい。

そう、これはもう喧嘩やない。



「結婚やめて、・・別れよ。」

「・・ナギ」


「これ以上、スキになられへん。

まだ・・

あたしに傷付けって云うん?」


「・・・・・。」





・・・頑固者でごめん。


でも、

こんな想いばっかりするん

やったらまだ独りの方がいい。



「2人とも、

結婚には向いてないんやわ。」




こんな時に笑うのは・・

無神経過ぎる・・?