「なにブツブツゆうてるん?

もしかして、

何かショックやったん?」



彼女は大阪弁のニュアンスが

関東人を心無く傷付けてしまう

事に良く気を使った。


だからか、

少し慌てて湯船の中向かい合う。



「何やの? 一体?

あたし何かヒドイ事云うた?」


「・・ナギはどうなの?」



今度は俺の首に

手を回した彼女の方が

面食らった顔をして

ピタリと止まった。



「え・・・、さあ・・?」

「"そんなん"は嫌い?」



「嫌いじゃないよ・・。

ふふ、変なの。だいたい、

気が早いと思わへんの?

それに順序が違うやんか・・?」



そりゃ確かに気が早いよな。

そうだ、

そもそも順番も逆だった。

彼女が呆れるのはもっともだ。



「のぼせそう。・・お先ぃ。」



軽いキスだけして先に上がって

しまおうとする手を引き止めた。



「まだ見え難いだろ?

危ないから。」



だが、このカンジ・・

どこか誤魔化してる様な。


やっぱり

なんかあったのかな____ ?