顔を上げると… 「良香さんがいる。良香さんがいる。良香さんが…」 怪しい念仏を唱えている肇さん。 「…………」 ぐったりとして生きる屍となっているノキスケさん。 「………羨ましい。」 素直にほめ言葉を述べる良香の姿が目に入った。