そう、うち中西 美紀は幼馴染の 土屋 凜 が好き。



あああああ!
もうあいつ自分の敷地内に足踏み入れちゃったよ…泣
もうダメだあ…

馬鹿!
意気地なし!
ヘタレ!

もう帰ろう、そう思ってうちも自分の敷地に足を入れた。

段差につまづきました。
考えすぎると周りを見なくて転ぶクセがあるんです…

「痛…」

手提げは吹っ飛ぶし!!
手提げの中に入ってた土屋への渡せなかったチョコを見てため息。
もう土屋家の中入っちゃったし。
自分の無力さに泣けてくる。

あげなくたっていいじゃん!
土屋は他の女子からいっぱい貰ってたし。
『チョコ余らせろよ^皿^ んで頂戴』
なんてメール送ったのも他の女子にも送ったんだよ絶対。

…あんなやつにあげない!
食べてやる!!
丁寧なラッピングを取る。
土屋へ、ってカードに書いた字がにじむ。
バカみたい、
あんなメールの言葉で浮かれちゃって。
バカみたい、
こんなラッピングして頑張って作ったの。






「泣いてんの?」