突然、片腕で抱きしめられた。 「おまえは昔っからそうだよな、泣くとき声出さねぇ」 頭を撫でてくれるその手は 大きくて、確かに男の子の手だ。 「かっこつけんなよ。 みつきは強くなくていいんだよ。 泣きたい時は泣け。」 溢れた。 そっからはもう大泣きで、 子どもみたいに泣いた。 .