「俺は刻城才斗(こくじょう さいと)。ねぇ、俺と勝負しない?」



「・・・別にいいですけど」



惺來はすぐに承諾した



「ねぇ、刻城君って…」




「去年の全国大会で優勝したんですよね。」




「流石に、勝てねーよ。」




周りにいた生徒全員が、才斗と惺來を見守る



「彼方、全国大会で優勝したんですか。」



「あぁ、何だ?今更びびってんのか?俺は手加減しないぜ!」



調子に乗っちゃったみたい…



「えぇ、いなくていいですよ」



惺來は微かに微笑んでそう言った