ネコ彼。(完)

 

―――…


思い付く場所に向かってみたものの、結局、哲平の姿は見当たらなかった。


私はとぼとぼと自分の家に向かう。


家の近くの公園に差し掛かった時、公園の時計が目に入った。


12時半過ぎてる…。


「日付、変わっちゃってるし…」


私は手に持っていた紙袋を目線の高さまで上げる。


コレの意味は何なの?


哲平の口から聞きたい。


哲平に会いたいよ。



――私、まだ哲平のこと好きでいてもいいの?


私の傍にいてくれるの?