涙の理由を、君は知らない


「んー、ちょうどいいし、外出ますかぁー」

「そうですねぇー」


彼に促されるまま外に出る。
向かうのは、新しく出来た駅ビルの中にある家電量販店。

今日メールが来たとき、予め彼にヘアアイロンを買いに行くのに付き合って欲しいと言われていた。

天パだからね。アイロンいるよね。

なんてひとりで思って、にやにやする。私はその天パが大好きなんですけどね。


彼は自転車を引いて、歩きの私に合わせてくれる。


「荷物、カゴに入れていーよ?」


と、今日も彼は、流石の紳士ぶりです。「わーい」と言って、マフラーだけ一緒に入れてもらった。



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