八重歯のあの子


「・・・だって、歩だってさっきから・・・ッ!」

私は俯いて少しいつもより大きな声で言った。



「俺も一緒。

 海景に触れたかったから」


恥ずかしい台詞をサラッと言った彼。

私もその言葉に反応し顔を上げた。


歩の顔は少し赤かった。