「で?歩道橋の女の子は見つかったの?」
「いんや。まだ~」
俺はあの日。
あの雨の日、歩道橋で見た女の子に恋をした。
どこに惹かれたか...何て聞かれてもはっきり答えられない。
それに散々女を自分の玩具にしてきた。
顔はイイ方。
甘く囁けば女は俺にすべてをくれる。
体も。温もりも。
俺の頭の中では【女=性欲発散道具】としか思ってなかった。
そんな俺が今更恋だの何だのって...ちょっと、いや大分笑える。
...まあ、人は変わるんだ。
だからその日から俺は
沢山いるセフレの女と関係を切っている。
もう今ぢゃセフレなんていない。
綺麗さっぱり切った。
「にしても、もったいねーなぁ~。俺今夜美紀ちゃん直々にsexのお誘い貰っちゃったぁ~。...羨ましい?」
「全然」
涼は男の俺ですら可愛いと思ってしまうほど女顔。
まあ俺はそんな趣味ねぇけど。
そんな涼がセフレの話をする時に違和感を感じたりする。
...んなコト口が裂けても言えねぇけど。
「んだよ~、つれねーな~!」
と言いながら満面の笑みで俺の肩に腕を回す。
「澪、頑張ってんぢゃん」
「だろ~。俺だって本気になったらsex我慢できる」
「ぶはっ!...俺我慢出来ねぇ~」
