休み時間、終始外を眺めていた。

息苦しい外から目が離せなかった。




琴音が帰って来るまでは。





...様子がおかしい。

あきらかに顔が青くなっている。

この時期、赤くなるのは分かる。

熱いから。



でも琴音の顔は異常なくらい青い。

青色のペンキを顔面に被ったくらい...とは言わないけど。





「ど、どうしたの!?」




無言であたしの席にやって来た琴音。



よく見れば体がひそかに震えている。

歯もカチカチとしている。



教室を出て行ったときの勢いはどうしたんだろうか。




「...怖かったあああああああああああああああ」




ギョッとする。

いきなり叫ばないでほしいものだ。





「桜井に何か言われたの?大丈夫?」




「うん...てか澪にはイラついたけど...藍村君が...」




「藍村?あぁ...桜井といつも一緒にいる人だよね?」



「そう...本当に怖かった...」



「どうしたの?」



「...ビンタしちゃった...」



「ビンタ!?!?」