「理由話してくれなかったの?」
「そーなの!いきなり【本気で好きな奴が出来たから、もう会えない】って言われてさ!?納得するわけないぢゃん!?」
「...まぁ」
「...でも澪は悪く無いんだよなぁ...。いつかはこうなることを承知の上で関係を作ったんだから...」
また項垂れる琴音。
相当傷ついてる。
いくら分かってたとはいえ急過ぎたんだ。
キーンコーンカーンコーン...
「あっ!チャイム鳴った!あたし、澪に一言言わなきゃ気が済まないかもっ!」
"澪探してくるっ"
そう言って教室を飛び出していった琴音。
さっきまで項垂れていた琴音は何処に行ったんだろう。
テンションの上がり下がりが激しいな。
まぁそれも琴音らしいからイイけど。
「...ふぅ」
ふと外に視線を向ける。
太陽の光がジリジリとしていて、蝉も鳴いている。
「・・・。」
苦しい。息がしづらい。
