「今日、大学の面子で飲むから晩御飯いらねぇー」 「うん」 「寂しくなったら、コレな?」 そう言って海里は、夜の海に似た携帯を指差す。 あたしは、白い携帯を手に取る。 「飲みすぎたら、家に入れない」 お酒の匂いは、嫌いだ。 飲んでも居ないのに、気持ち悪くなる。 被害だよ。 海里は、酷いなって笑った。 「いってらっしゃい」 「いってきます」 AM10:00 長い、長い、1日が始まった。