「え?今日も夜仕事なんですか?」 ケーキの並べ替えをしながら、バイトの優ちゃんが目を丸くする。 「うん。頼まれると断れなくて。」 「よく体壊しませんね。」 「私なら1ヶ月もたないかも…」と付け足し、トングを銀トレーの上に置いた。 私の昼の職業は洋菓子の販売。 高校を卒業して、すぐに働いている為もう4年目になる。 「でも、出会いとか結構あるんじゃないですか?」 優ちゃんの目が輝きだす。 学生の子の大好きな話題。