Sweet moment.



私の慌てた姿に、電話の向こうで爆笑する誠也。


笑い終えた後、

「うん。全部嘘。

でも莉沙、一番恥ずかしい事大声で言ってたよ。」

と、付け足した。


恥ずかしい事?


「教えて…?」

「無理。」

「お願い。」

「無ー理。」


一体何を言ったのだろう。

不安で不安でそわそわしていると、「まだ店か?」と誠也が尋ねてきた。


「うん…今から着替えて帰るところ。」

「峠さんとめし食ってて、さっき解散したとこで、今店の近くいるんだけど。」


「会う」か「会わない」かを尋ねられた訳じゃないのに、気付けばこう叫んでいた。


「今から出るから待ってて!」


きっと、この大きな声は百合さんに聞こえていただろう。

だけど、そんな事構わなかった。