「莉沙ちゃん?」 もう全てわかっているであろう峠さんが、ふざけたように笑う。 私は耐え切れず両手で顔を覆いながら、左右に首を振る事しか出来ない。 これじゃ、もう「好きです」と、態度で示している様なもの。 だって、ずっと会いたかった人が今隣に居る。 電話で一体何を話してた? 前に会った時は、一体どんな会話をした? わからない。