“子供?” 待受画面が小さい赤ちゃんだったのだ。 あえて何も聞かず赤外線通信をすませて、 「後でメールするね。」 と、当たり障りの無い言葉をかける。 特に気にする事もなく、1時間程4人で笑いながら話しをした。 ちょうど盛り上がって来た頃にチーフがテーブルの前で膝をつき、 「莉沙さん、3番にお願いします。」 と、伝えに来る。 ご馳走様の乾杯を済ませ席から離れようとした時だった。 突然、誠也によって強く掴まれた手首。 驚いて挙動不審なまま首を傾げる。 「…ん?」 言葉も出ない。