タイムカードの時間は7時58分となっていた。 「莉沙、ギリだね。」 百合さんが笑う。 「もう今日ツイてなくて。」 さっきの話を全て聞いてもらうと、 「おいで。」 と、手招きして私を呼ぶなり手際よく髪をアレンジしてくれた。 アレンジされた鏡の中の自分を見て、少し笑顔になれた。 さすがだなぁ、と感心していると最初のお客さんが来店。 「いらっしゃいませ。」 ママと百合さんと私で声を合わせる。