「…おごってくれるなら、一緒に行ってあげなくもないわ」
…ほら。
彼はやっぱり、愛おしそうに目を細めた。
*
「…で、何があったの?」
校舎の窓から見つからないよう中庭へ行って、自販機の前のベンチに座った。
シロは当たり前のようにコーヒー缶を買って、私に手渡してくる。
彼もまた同じものを買って、私の方を向いた。
「…別に。大したことじゃないわ」
「大したことじゃなかったら、泣いたりしないでしょ。そういえば、りさは?」
「教室。面倒だとか言って、ついて来てくれなかったのよ」
つん、と唇を尖らせると、シロは面白そうに「だからひとりなんだ」と笑う。



