…ど…どうするのよ、これ。
じゃあさっきの呼び出しは、シロが絡んでいたってこと?
呼び出し受けたらしいとはりさに聞いていたけど、結構激しいのね…
シロったら、なにしてるのよ。罪深い男だわ。
彼女にはもう、私がまっしろでないことは知られてる。
…ここで笑顔を作ったって、たぶん意味はないのだろうけれど。
「……大丈夫?怪我は、なさそうだね」
何事もなかったかのように、にこ、と笑って、再び手を差し出す。
けれど、柳田さんの表情は戸惑っていた。
「……なんで、助けてくれるの…?」
彼女はそう言って、私の手を取ろうとしていた手を下ろす。
私は目を見開いて、一瞬何も言えなくなった。
…なんで、って。
私は私の善意で、動いたつもりなのに。
予想以上にショックを受けている自分を感じながら、私はそれでも優しく笑った。



