「…ミア、あんた………」
「ミーアちゃんっ、りさちゃん!」
りさが何かを言いかけたとき、後ろから元気良く男子が話しかけてきた。
驚いて振り返ると、同じクラスの中でも女子に人気のある、笹原くん達で。
特に笹原くんは、少しチャラいけど明るいイケメンで、普段もよく話しかけてくれるのだけれど。
…ちょーっと今のは、タイミングが悪かったわね、笹原くん?
「なに買うの、ミアちゃん」
声を遮られたりさは、露骨に眉を寄せて笹原くんを見ている。
その様子に『ここは我慢よ』と彼女にアイコンタクトを送りながら、私は眉を下げて笑った。
「んー…迷ってて」
「そかそか。あ、俺ね、こないだコレ飲んだよ。美味かった」
「あっ、それ、最近新しく入ったやつだよね」
「そー。迷ってんなら、飲んでみなよ。甘いよ〜」
ミアちゃんっぽい、と笑う彼が指しているのは、期間限定の紅茶。
ああ甘そう、と心の中で思いながらも、せっかく薦めてくれているのだし、と「そーだね」なんて言う私。
ピッとボタンを押して、そのミルクティーのペットボトルを取り出す。



