ちゃんとわかってるから、私。
こうやって黙って見つめているだけじゃ、何も変わらないこと。
シロとの関係は、今のままじゃ進展しないこと。
ずるくったって、まっしろになれなくったって。
お姫様に…彼の、彼だけのお姫様になるために、頑張りたいんだって。
気づいてるわよ、ちゃんと。
だから、本当にそろそろ、目をそらすのも逃げるのも、やめる。
最近いろいろありすぎて、なかなか頭の整理がつかなかったけど。
ついでに、自分の意思もなかなか決まらなかったけど。
今あのふたりを見て感じてる、この苦しい気持ちは、ごまかしようがないから。
昨日の、シロのあの表情を思い出す。
…変よ、ほんと、あなた。
今、柳田さんに向かって笑いかけてる顔と、昨日の顔。
全然違うじゃない。
どういうことなのよ、むかつくわ、ほんと。
でも悔しいほどに、ドキドキしてる。
十五年間一緒にいたはずなのに、まだ見たことのないあなたの表情を知って、ドキドキしてる。



