「……ごめん、ぼーっとしてた」
「…しっかりしなさいよ」
「あはは、ホントにね。ついでに飲み物も、買っちゃおうかなぁ」
私たちの後ろを、他の生徒達がざわざわと行き交う。
いつも通り、猫を被ってニコニコと飲み物を選ぶ私を、りさは心配そうに見つめていた。
…なんだかいつもより、自販機でさえ大きく感じる。
私はみんなより背が低いから、見上げなきゃいけないのだけれど。
…いつも以上に自分が、小さく思えた。
「…あ、ミア。あれ…」
なかなか何を買うか決まらずにいると、りさが何かに気づいて、私の肩を叩いた。
彼女が示した方へ、目を向ける。
そこでは、男子達と話しているシロへ、柳田さんが話しかけにいっていた。
よくシロが一緒にいる、目立つ男子達のグループだ。
彼らは近くの壁際に寄りかかり、談笑している。
そこに臆することなく飛び込み、彼女はすぐに打ち解ける。
周りの女子達から白い目で見られていても、全く気にならないようだった。
「……………」
「…ミア」
うん。
…………大丈夫よ、りさ。
頬をほんのりと染めて、元気良くシロに話しかける柳田さんは、可愛くて。



