私は天使の笑顔を崩すことなく、再びシロへ笑いかけた。
「でも今回は私、頑張りたいな。優秀賞、せっかくならとりたいよね」
うんうんと、花凛ちゃんが頷く。
すると、すかさずシロも応戦してきた。
「…俺もとりたいし、頑張ろうかな。優秀賞の副賞、学校の近くにある焼肉屋の無料券だってね」
「マジで!?」
シロの隣の男子が食いつく。
ついでに私の耳もそばだった。
…焼肉…焼肉。
焼肉ですって………!
「えーっ、マジで?超豪華じゃん」
澤野くんの表情も、明るくなる。
女子達は顔を見合わせて、すごいねえ、なんて言っている。
私はシロの言葉に、思わず唾を飲み込んだ。
焼肉、食べたい……!
コーラと焼肉のセットは最高なのよ。太るけど!
すると、私の心を読んだかのように、シロが「でも」と言った。



