その待ってましたと言わんばかりの視線に、私は早くもこの場所に座ったことを後悔した。
「ミアちゃん、だよね?」
「…う、うん」
「ごめんなー今日は。俺が言ったから、来てくれたんだよな?」
「…うーんと、まぁ、そうなる、かなぁ?」
「アハハ。いいよ、ハッキリ言って」
笑った顔は爽やかだし、思っていたよりナルシストっぽくはない。
ふぅん、結構話しやすいわね。
「もうわかってると思うけど、俺、前からミアちゃんと話してみたかったんだよね」
「…そうなの?」
「うん。可愛いなぁと思ってた」
…口説かれてんのかしら。
合コンといえど、開始早々のこの発言に、周りのみんなもちょっと驚いた顔をする。
女子達は、心底申し訳ないという目で私を見ていた。
そんな目をするなら、ちょっとは助けなさいよ!澤野くんを私ひとりに押し付けないで!!
「…えと、その、ありがとう」
「ハハ、いきなりこんなん言われても、反応に困るよなぁ。とりあえず、今日は俺と仲良くして?」
予防線張ったわ今ーー!!
『俺と』ってはじめに言うことで、今から私は他の男子より澤野くんと多く話さなきゃいけなくなってしまった。
うわぁ、なんて奴。合コンでそれはないでしょ。



