私は誰のことも気にかけず、やり過ごそうと思っていたのだけれど。
シロが来たせいで、そうも行かなくなった。
あの気まずそうな顔から、どうやらシロは私がここに来ること、初めから知っていたみたいだし。
知った上で来たってことは、そういうことよね?
あなたのこと『姫宮さん』としてガン見しても、構わないってことよね?
やがて、みんなは飲み物を注文し始める。
「俺、コーラ」
「あたしアイスティー」
電話にいちばん近かった男子が、まとめてみんなの注文を聞く。
シロは「アイスコーヒー」と答えながら、何やら携帯を触っていた。
「ミアちゃんはー?」
男子に聞かれ、私はいつも通り「カルピス」と答えた。
気分的にはコーラをガッツリ飲んでやりたいけれど、そうもいかないのが天使ミアちゃんなのよね。
「りょーかい」
「ありがとー」
男子が電話で注文する中、女子はみんなニコニコしながら男子に話しかけている。
「ねえねえ、進藤くんもカラオケ来たりするんだね。いがーい」
瑠奈ちゃんに話しかけられたシロは、さっと携帯をしまう。
その瞬間、私の携帯が震えた。
…メール?誰からかしら。



