「ふざけんじゃないわよー!」
「!?」
「連れ去るのは別にいいわ、美しいお姫様のお約束だし!けど、代わりって何よ、私が可愛いから連れ去ったわけじゃないの!?ふざけるのも大概にしなさいよ!」
「え…嬢ちゃん、え?」
「竜崎くんのついでなんかで連れ去ってんじゃないわよ、この私をそんな理由で人質にしようなんて、百万年早いわ!!」
キー!悔しい!!
可愛いお姫様が悪の帝王に連れ去られるのは、定番でしょう?鉄板でしょ?
でもまさか、その真の目的が勇者側にあったなんて。お姫様が、ついでだったなんて。
王道への侮辱だわ、非道極まりない!!
「あんたたち、悪役ナメてるの!?」
「イエ…ナメてません」
「悪役は悪役らしく振る舞いなさいよ!私はどこからどう見てもお姫様、つまり目的は私!そうでしょ!?」
唇を噛んで睨みつける私に、すっかり青ざめた彼らは、「やべえ…」と弱々しく呟いた。
「ほ、本性現しやがった…」
「さすが竜崎の女…」
「こええ…」
納得してんじゃないわよコラアアア!!



