モノクロ*メランコリック



私に対して、園児たちはまだまだ元気。

一体その小さな身体のどこに、そんな体力があるっていうのよ。

不満げな顔をする園児たちに、もう無理と首を振る。

けれど彼らは無慈悲にも、「えー」と声をあげてきた。

「もうムリなのー?」

「しょぼーい」

「ほんとにコウコウセイー?」

「ださーい」

毒舌!!

私は諦めて、ひらひらと手を振って園児たちとお別れした。

ダメね、私に体力はないの。

天使だもの。可愛さと愛らしさがあれば充分なのよ。生きていけるわ。


しばらく「えー」という声が聞こえていたけど、彼らはまたすぐにきゃっきゃっと楽しそうに遊び始めた。

…ホント、子供って自由ね…


「大丈夫か?姫宮」


近くの遊具に寄りかかって私達を見ていた竜崎くんが、心配そうな目をして見てきた。


「大丈夫よ。ハァ、子供って元気ね。付き合ってらんないわ」

「ハハ、そうだな。お疲れ」


竜崎くんの近くの遊具に寄りかかって、一息つく。