私を置いて仲良く話している兄弟を見て、ムーっとする。
竜崎くんから「正人の好きなものを作る」と言われた正人くんは、ぱあっと顔を輝かせた。
「やった!じゃあ、かんがえとく!」
…可愛いわねえ。
微笑ましい兄弟だわ。
正人くんたら、本当に竜崎くんのことが好きなのね。
心の底から信頼してるって感じ。
そんな風に思ってくれるひとがいるって、素敵だわ。
私にとっては、りさとシロみたいな存在かしら。
竜崎くんと、正人くん。
お互いに、かけがえのない存在。
正人くんを見つめる、竜崎くんの目を見ていたら、なんとなくわかるもの。
「ミア、あそぼーぜー!」
正人くんに手を引かれ、他の園児たちの輪の中へ入れられる。
それからわいわいと走り回って遊び始めるまで、そう時間はかからなかった。
…まぁ、バテたのも早かったけれど。
「…ハァ、ハァ…も、もお無理…」
保育園の広場の真ん中で、膝に手をついて懸命に息をする。



