モノクロ*メランコリック






次の日、火曜日。

学校へ行くなり、私はクラスメイトから例のごとく質問責めに遭った。

なんか最近、多すぎだわ。みんな、そんなに他人に興味があるのかしら。自分のことは余裕なの?暇なの?羨ましい限りね!


「ミアちゃんっ、昨日大丈夫だった!?」


話題は案の定、竜崎くんとのこと。

私は苦笑いをしながら、「全然大丈夫だったよ」と返した。

「ほ…本当?無理しなくていいんだよ?脅されたり金巻き上げられたりしてない?」

脅されはしたけど、金巻き上げられたりはちょっと言い過ぎじゃないかしら。

私の肩を掴んで、みんな必死の形相でたたみかけてくる。

うう、なんか怖いわ。竜崎くんより怖い気がする。

彼の事情を知った今では、どんなに見た目がヤンキーでも、あまり怖いとは思わなくなった。

不思議よね、やっぱり中身を知るって大事。


彼のお母さんぶりを知った私だからこそ言えることだけれど、何も知らないみんなは、彼のことを『不良』としか見てない。

なんだか損だわ。みんなにとっても、竜崎くんにとっても。