そして、シロの姿を目にした瞬間、おばけでも見たかのように叫ぶ。
「ギャアアア出たァ彼氏ーーーー!!」
…そういえば、そんなことになっていたわね。
昨日の、シロのコワーイ笑顔がよほどトラウマになったのか、竜崎くんはコワモテの顔を盛大に引きつらせている。
シロは一切動じることなく、竜崎くんを冷めた目で見た。
「…なにしてんの?人の彼女で」
ギャアアア!!
今度は私が叫びそうになった。
『彼女』、『彼女』。
嘘だけど、嘘だけど。
それでも私は今、シロの『彼女』!!
突然のトキメキに打ち震えている私をよそに、ふたりの会話は進んでいく。
「ヒィ、すまん!どうしても、このタイムセールに行きたかったんだ…!正人の面倒を頼む奴がいなくて、どうしようもなくて…」
「……」
「ひ、姫宮は脅されてきただけだ!姫宮は悪くない!だから浮気とかそういうのでは…」
「そんな心配ははじめからしてないよ」
あら、そうなの。
ちょっと残念に感じる私は、ゲンキンな奴よね。



