「…詳しいことは、私もまだ聞いてないの。竜崎くんはスーパーのタイムセールに行ったわ。その間だけ、見てるように頼まれたの」
「なんで、そんなの美愛子がするんだよ」
「『昨日のことバラすぞ』って、脅されちゃったの」
彼は珍しく、舌打ちまでした。ど、どうしたのよ?
「だ…だって仕方ないじゃない。バラされるよりはいいもの」
「…美愛子、竜崎くんともその調子で話してんの?」
「そ…そう、だけど」
なによ、悪いの?
だって、今更猫を被ったところで意味ないじゃない。
シロの怒りの理由がイマイチよくわからなくて、混乱する。
やっぱり、わかんないわ。
幼馴染っていっても、わかんないことがたくさんある。
私はそれが寂しくて、悩んだりするのだけれど。
その少し後で、公園の入り口から足音が聞こえた。
シロとふたりで、振り返る。
スーパーから帰ってきたらしい竜崎くんは、大きなレジ袋を持っていた。



