そうしてやってきたのは、近くの公園。
小さな子供達も多く遊んでるところだ。
…私とシロとりさも、よく遊んでいたわね。
正人くんが、砂場の方へ駆け出す。
竜崎くんを見上げると、彼は「あのさ」と言いにくそうな顔をした。
「俺、これからスーパー行ってくるから。姫宮、正人を見ててくんねえか」
えっ。
頼みたいことって…それ?
思わずポカンとすると、竜崎くんは手を合わせて「頼む!」と言ってくる。
「五時半から、タイムセールなんだよ」
五時半って…あら、あと十分もないじゃない。
公園の時計を見上げて、判断に迷ってる時間はないなと思った。
放課後に保育園へ弟の迎えに行って、そのあとスーパーのタイムセールへ走るなんて…一体どんな男子高校生よ。
あとで絶対事情を説明してもらおうと思いながら、私は「わかったわ」と返事をした。
「でも、なるべく早く帰ってきてよ?」
「ああ。すまないな、助かる」
竜崎くんはその後すぐに公園を出て行った。
行くのは、昨日のスーパーかしら。
うーん…まるでお母さんみたい。
なんだか、訳ありっぽいわね。



