モノクロ*メランコリック



慣れた様子で保育園内に入る竜崎くんを、唖然として見つめた。

ほのぼのとした空間に、見た目不良な竜崎くんの姿は、あまりに不似合いだ。

てゆーか、弟って。

まさか、お迎えに来たの!?


門のところで立ち止まる私を、通り過ぎる親子が不思議そうに見ている。

慌てて私も、中へ入った。


「正人」


園内にある建物の入口で、竜崎くんが名前を呼ぶ。

周りでは、親が来るのを待っている子供が、適当にお喋りしたりしていた。


…『まさと』。

竜崎くんが『正志』で『まさし』だから、たぶん漢字は『正人』ね。

なるほど、兄弟。


やがて、パタパタと元気の良い足音と共に、奥から男の子が出てきた。


「にーちゃん!」


あ、少し竜崎くんに似てるかも。

正人くんは先生やお友達に明るく『バイバーイ』というと、竜崎くんと手を繋いで歩き始めた。