でも、りさの言う通り、シロが私に声をかけてくる顔は、幼馴染に告白の返事をするって感じではない…かも。
なんていうか、焦った感じ。困ってる、とも見えるわ。
うーん、と考える私に、りさは呆れた目をしてきた。
「てゆーか。学校の女子に告白されたならまだしも、学校じゃ知り合い程度を突き通してる『姫宮さん』に、学校で返事をすると思う?」
…あ。
「…それもそうね」
「真白は、そんなに空気読めない男じゃないでしょ。学校であんたをフることで、必死になって守ってる『姫宮さん』のプライドを、傷つけるようなことしないわよ」
…そうだわ。
りさの言うことも、一理ある。
じゃあ、シロは一体どうして、あんなにも必死に声をかけてくるの?
何を話したいの…?
色々と思考を巡らせているうちに、昼休みが終わる十分前になってしまった。
りさが「そろそろ戻りましょうか」と言って、私達は中庭を出る。
教室へ戻る途中で、りさが「あ」と言って立ち止まった。
「職員室に用事があったわ。ミア、先に戻ってて」
「はーい」
いってらっしゃい、とりさに手を振って、来た道を引き返す彼女の後ろ姿を見つめる。
ほどなくして、私も歩き出した。
廊下をてくてくと歩いていくと、すれ違う生徒達の視線を真っ向に感じる。
そのことに内心喜びながら歩いていると、後ろから「ミーアちゃん」と声をかけられた。



