今回は、やばいわ。
理科教科の範囲を確認するけど、覚えるところが多くてもう信じられない。
意味わかんない!
やばい!!
「シロぉー!!」
ガチャガチャと隣の家の扉へ、合鍵をさす。
勢い良く開けると、すぐそこに眉を寄せてこちらを見つめる、シロの姿があった。
「…朝からうるさいよ、美愛子」
「ごめんなさい!!でも居ても立ってもいられなくて。お願い、勉強教えて!!」
すがるように言うと、シロは呆れたようにため息をついた。
「…うん。そろそろ来ると思ってたよ」
「さすがシロ!わかってるわ」
「ほぼ毎回だからね。美愛子がテスト前に俺のとこ来るの」
だってシロ、頭いいんだもの。
先生の小難しい説明を長々と聞くより、シロに直接教えてもらった方が、手っ取り早いわ。
「俺も勉強しようと思ってたんだ。道具とってくるから、リビング行ってて」
そう言うと、シロは二階へ上がっていく。
ご両親は、もう仕事に行ったのかしら。
家のなかは、静かだった。



