恐怖心ゆえに私は立ち上がり、辺りを見回した。 しかし何も居ない。 鳥か何かだったのかと少し安心して根元に行き、幹に体をもたれさせた。 もう辺りは真っ暗で見えるのは月明かりに照らされた葉っぱだけだった。 私はこのまま凍え死ぬのかもしれないという恐怖に押しつぶされそうになり、 近づいてくる気配に気づかなかった。