Purewhite Devil

何で自分の声が聞こえるの!?



『私の監視下にあるのは同胞だけです。それも主に、堕落するであろう者たちの監視です』



凄く中性的な声をしているが恐らく男性だろう。


いったい誰と話をしてるの――。



「ではできる範囲でいいから、阻止して頂戴」

『本当にそれで宜しいのですか?またとないチャンスではありませんか』

「ラグエルッッ!!」



いきなり大きな声で怒鳴るものだから、体がビクッと反応してしまった。


ラグエルって名前――だよね?


日本人じゃないのかな?


暫くの沈黙の後、男性が言葉を発した。



『もう少し様子を見させて頂きます。では、またお会いできる日まで――』



その言葉を最後に、誰の声も聞こえなくなってしまった。