Purewhite Devil

真っ暗な中、私は一人ポツンと立ち尽くしていた。


恐る恐る足を進めてみるが、ずっと闇が続いている。


怖くなって走ってみても何も変わらない。


そして不思議と息切れもなく、体が全く疲れない。


助けを求めたいのに口を開いても声が上手く出てこない。


どうしていいか分からず、その場に縮こまって座っていると、どこかからか声が聞こえてきた。


どこから聞こえているのかは分からないが、その声が段々とハッキリと聞こえ始めた。


誰だか分からないが、この暗闇の中一人ではないんだと思うと、安堵のため息が漏れた。



「どうかお願い――彼らを止めて頂戴」



えっ――。


この声って――私の、声――？