何に対してかは分からないが、勝手に口からため息が漏れた。
「考えてたってしょうがないから行くよ」
「行くって何処に?」
「伊集院先輩の所に決まってんじゃん」
は、い?
落としそうになったお箸を慌てて持ち直した。
「む、無理だよ!!それにまだ話終わってないからッッ!!」
「え?そうなの?」
私は必死に頷いた。
腰を中途半端に浮かせている優樹菜の手を引っ張り、半ば強引に座らせた。
羨ましい程の行動力だよ、本当に。
「――失恋した」
「失恋!?その前に好きな人いたの!?えっ、いつから!?」
静かな優樹菜はそう長くは保てないらしい。
今は見慣れた興奮モードの優樹菜だ。
「実はさ、優樹菜とお昼食べれない時はいつも薫君と食べてたんだよね――」
「男と食べてたの!?じゃなくてッッ、薫君って誰!?」
あっ――そっか、薫君じゃ分かんないよね。
もう薫君って呼ぶことが当たり前になっていた事に切なさが込み上げてきて、泣いてしまいそうだった。
「考えてたってしょうがないから行くよ」
「行くって何処に?」
「伊集院先輩の所に決まってんじゃん」
は、い?
落としそうになったお箸を慌てて持ち直した。
「む、無理だよ!!それにまだ話終わってないからッッ!!」
「え?そうなの?」
私は必死に頷いた。
腰を中途半端に浮かせている優樹菜の手を引っ張り、半ば強引に座らせた。
羨ましい程の行動力だよ、本当に。
「――失恋した」
「失恋!?その前に好きな人いたの!?えっ、いつから!?」
静かな優樹菜はそう長くは保てないらしい。
今は見慣れた興奮モードの優樹菜だ。
「実はさ、優樹菜とお昼食べれない時はいつも薫君と食べてたんだよね――」
「男と食べてたの!?じゃなくてッッ、薫君って誰!?」
あっ――そっか、薫君じゃ分かんないよね。
もう薫君って呼ぶことが当たり前になっていた事に切なさが込み上げてきて、泣いてしまいそうだった。


