賑やかな食堂で、大好きなチャーハンを頬張る。


大袈裟かもしれないけど私にとってこの時間は至福の時だ。



「ちょっとぉ、そんなだらしない顔して食べないでよ」

「だらしなくないから!!これが私の普通なのぉ」

「それヤバいよ」



だってしょうがないじゃん。


食べてる時が一番幸せなんだもん。



「徹(トオル)の友達が女の子紹介してって言ってるんだけど、乃愛の事紹介してもいい?」



徹とは同じ高校の一つ上の先輩で優樹菜の彼氏だ。


確かに格好いいけど、若干軽そうで私は苦手なタイプ。



「――面倒くさいからいいや」

「あんたいい加減彼氏つくんなよ!!若くても恋愛してないと女として干からびるよ!?」

「干からびるって――だって気乗りしないんだもぉん」



徹先輩の友達って事は軽そうだし――っていうのは口が裂けても言えないけど。


今まで普通に付き合った事はあるけど全部キス止まり。


何故だか体の関係にいくまえに破局しちゃうんだよねぇ。