四時間目が終わり、売店にドッと人が押し寄せてきた。


昼の売店はいつ見ても凄まじいな。


四時間目ふけっていた俺は早々と用事を済ませ教室に向かった。


いつぶりだっけな。


こんなに心臓バクバクしてんの。


教室を覗くと笑顔で教室から出て行く友だちに手をふっている乃愛。


そう、今来ているのは俺の教室じゃなくて乃愛の教室。


乃愛の前の席にドスッと腰を下ろすと乃愛が急にあたふたし始めた。



「えっ!?あ、の!?え!?」



ぶっ!!


きょどりすぎだろ。


そんな所も可愛いって思うくらい俺はお前にハマってる。


売店で買った物を机の上に置くと、乃愛の目がキラキラ輝いた。



「幻のカツサンドーっっ!!!」



乃愛のあまりの可愛さに思わず顔が緩む。


あぁーヤバイだろ、今の俺の顔。



『弁当交換しない?』

「えっ!?いいの!?」

『俺はその弁当がいい』



戸惑いながらも俺と弁当を交換する乃愛。


カツサンドを頬張る姿、それ反則だろ。


嬉しそうな顔しやがって。



「ありがとう、泉堂君」

『薫』

「へーー?」

『俺の名前。乃愛、連絡先教えて?」



俺の言葉に頬を赤く染める乃愛。


またお前に好きになってもらえるように頑張るよ。


乃愛、何があろうとお前だけを愛してるーー。