Purewhite Devil

私の手を握ってニッコリと笑うヴォラク君につられ、私も笑みを零した。


ヴォラク君は周りを見渡し真剣な顔で口を開いた。



『天界に攻め込もうとしてるのはルシファー様じゃないよ』

『ルシファーでなければいったい誰だと言うのですか』

『リリス様だよ』



リリスが!?



『リリスだと!?何であの女が天界に攻め込む必要があんだよ!!』

『狙いは恐らくガブリエル。今は頭に血がのぼってるからか、僕たちの声がまぁったく届かないんだよねー』



お手上げだとでも言う様に肩を落とし手を上に上げるヴォラク君。



「ルシファーは!?」



私の言葉にシュンっと肩を落とすヴォラク君。



『それが何処にも見当たらないんだよーー』

「何それ!?」

『だから今アスモデウス様がリリス様を止めようと試行錯誤してるところっ』



あの人何処ほっつき歩いてんの!?


あの人の言う事ならリリスも素直に聞きそうなのに。


リリスは怖いんだ。


ガブリエルが生き返ってルシファーを取られるんじゃないかってーー。